この記事の要点
- カスタムオーディエンスは、自社の顧客や見込み客のリストから作ります。 使い道は、キャンペーンの包含(配信の対象をその人たちに限る)、キャンペーンの除外(その人たちを配信の対象から外す)、広告グループの入札調整(その人たちへの上限入札を0.1〜10倍で調整する)の3つです。当社が2026年10月29日に確かめた公式資料には、サイトの訪問者から作るオーディエンスや、類似のオーディエンスの説明はありません。日本のアカウントで使えるかも、公式資料では確認できていません。
- 包含と入札調整には、一致した利用者が25,000人以上必要です。除外は小さいリストでも使えます。 ヘルプは包含と入札調整に10万人以上を勧めています。アップロードした行数と一致した人数は違うため、国内の中小規模の事業者では、まず既存顧客や商談中の相手の除外から使うのが現実的です(当社の見解)。
- アップロードの前に、データを使ってよいかを社内で確かめます。 開発者向けドキュメントは、広告に使う権利のある自社のデータだけを使い、データブローカーから得たデータを使わず、必要な通知・同意などを確かめ、プライバシーまたは法務の承認を得るよう書いています。2026年10月21日公開の Ad Tools Terms には、健康や経済的な困窮などに関わる禁止データの定義もあります。
読んでほしい人:顧客リストをChatGPT広告で使うかを検討している広告担当者と、その可否を確認するプライバシー・法務の担当者。
この記事で扱わないこと:地域・プラットフォームを含む指定できる条件の一覧はターゲティングの記事、入札方法の選び方は入札戦略の記事、利用者側の広告の設定は表示対象とプライバシーの記事で扱います。
カスタムオーディエンスでできること
ヘルプ(Set up Custom Audiences for your Campaign)によると、カスタムオーディエンスは、顧客や見込み客のリストから作ります。使える識別子は、メールアドレス、電話番号、SHA-256でハッシュ化したメールアドレスと電話番号、Googleの広告ID(GAID)です。作成と管理はAds Managerで行います。
使い方 | 設定する場所 | 必要な規模 | 何が起きるか |
|---|---|---|---|
包含(Include audience) | キャンペーン | 一致した利用者25,000人以上(推奨は10万人以上) | 選んだオーディエンスのどれかに入る人だけが配信の対象になる |
除外(Exclude audience) | キャンペーン | 下限なし(25,000人未満でも可) | 選んだオーディエンスに入る人を配信の対象から外す |
入札調整(Audience bid adjustments) | 広告グループ | 一致した利用者25,000人以上(推奨は10万人以上) | 当てはまる人への上限入札を0.1〜10倍にする。配信の対象は変わらない |
オーディエンスは集団単位の設定で、Ads Managerは一致した個々の利用者を表示せず、特定の人を選ぶこともできません(ヘルプ)。
10月29日時点のヘルプと開発者向けドキュメントに書かれているのは、識別子のリストから作る方法だけです。Pixelで集めたサイトの訪問者から作る方法や、類似のオーディエンスの説明はありません。ほかの媒体のリターゲティングと同じ設計は持ち込めない前提で考えます(当社の見解)。
カスタムオーディエンスのヘルプに国の一覧はありません。書かれているのは、EEA(欧州経済領域)とスイスを対象にするキャンペーンでは、広告のパーソナライズが提供されていない間は使わないこと(開発者向けドキュメントは「対応していない」)だけです。日本のアカウントで使えるかは未確認のため、Ads Managerの画面に項目が出るかを確かめてください。
使う前に社内で確かめること(データの条件)
ヘルプがデータの使い方の要件としてリンクする開発者向けドキュメント(Custom Audiences)には、広告に使う権利のある自社のデータ(ファーストパーティデータ)だけを使い、データブローカーのデータを使わず、必要な権利・通知・同意・許可・法的根拠と Ad Tools Terms に沿うかを確かめ、プライバシーまたは法務の承認を得るよう書かれています。
Ad Tools Terms(2026年10月21日公開)は、オーディエンスのデータ(Audience Data)の条件をさらに具体的に定めています。この定義には除外用のデータも含まれるため、除外だけに使うリストも同じ条件の対象です。主な点は次のとおりです。
規約の項目 | 規約の記載(要約) |
|---|---|
データの出どころ | ファーストパーティデータで、データブローカー、データの売買の場、その他の第三者のデータ提供者から購入・使用許諾・受領などで得たものではない |
処理の委託 | 照合を手伝う事業者に整形・ハッシュ化・送信・照合を任せてよい。ただしその事業者がデータの出どころでなく、第三者のデータを付け足さないこと |
通知と同意 | 収集・利用・共有・OpenAIへの提供に必要な通知を行い、権利・同意・許可・法的根拠を得て維持する |
禁止データ | 子どもに関するデータや子ども向けのサービスから集めたデータ、センシティブな情報(いずれも適用される法律の定義による)、過去・現在・将来の心身の健康状態を識別し得るデータなど。例として、性的指向、人種や民族、宗教や思想、経済的な困窮、政治的な意見、障害の有無などが挙がっている |
使い方の制限 | オーディエンスやレポートのデータを使って、OpenAIの利用者を特定・再特定したり、人についてのセンシティブな情報などを推測したりしない |
提供の目的 | OpenAIと関連会社の製品・サービスの開発・提供・改善の目的(Access Purpose)で提供する。カスタムオーディエンスの作成を含む |
個人データの扱い | 一部の処理(Restricted Processing)を除き、広告主とOpenAIはそれぞれ独立した管理者(Data Controller)。データ処理の付属文書(Ad Tools DPA)が適用される |
保証しないこと | 一致率、オーディエンスの規模、到達、配信、成果、特定の人がオーディエンスに含まれるかどうかを保証しない。OpenAIはデータやオーディエンスを拒否・削除・制限できる |
規約は、ツールを使うかデータを提供すると規約に同意し、会社を拘束する権限があると表明したことになる、とも書いています。担当者の判断だけでアップロードせず、承認する人を決めておきます(当社の提案)。
社内で確かめたいのは、次の点です(当社の提案)。
- リストの出どころ:自社のサイト・店舗・契約で集めたものか。他社から受け取った名簿や購入した名簿が混ざっていないか
- 利用目的の通知:自社のプライバシーポリシーなどで、広告への利用や広告媒体への提供をどう説明しているか
- リストの中身:医療機関の患者、健康に関わる商品の購入履歴、借入の相談など、規約の禁止データの定義に当たり得る情報で絞ったリストになっていないか(当たるかどうかは法務と判断する)
- 承認の記録:誰が、どのリストを、どの目的で使うと承認したか。除外だけに使うリストも同じように記録する
国内の個人情報保護法などに照らした適否は、OpenAIの規約とは別に、自社の法務・専門家に確かめてください。当社は適否を判断しません。
アップロードしたファイルは処理の後、通常はアップロードから24時間以内に削除されます(ヘルプ)。作られたオーディエンスの保存期間は書かれていません。
リストのファイルの作り方
ファイルの条件は次のとおりです(ヘルプ)。
- UTF-8のCSVかTXTで、最大500MB(500,000,000バイト)。UTF-8のBOM付きも可
- TXTは1行に1つの識別子。CSVは1行目に見出しが必要で、識別子の種類ごとに対応する列名を付ける(email、phone_number、email_sha256、phone_number_sha256、gaid)
- 1つのCSVに、種類の違う識別子を混ぜてもよい
- オーディエンスには500万を超える人を入れられる。必要なら作成後に何回かに分けて追加する
識別子ごとの書き方は次のとおりです。
識別子 | 書き方(ヘルプ・開発者向けドキュメント) | 日本のデータでの注意(当社の見解) |
|---|---|---|
メールアドレス | @が1つの有効な形。大文字は小文字に、前後の空白は除かれる。途中の空白は不可 | 全角の「@」や全角の英数字が混ざっていると、有効な形と扱われないおそれがある。半角にそろえる |
電話番号 | E.164の形(+と国番号を含む)。空白・ハイフン・括弧・ピリオドは除かれる。国番号のない番号は不可 | 国内の形(090-1234-5678)のままでは使えない。+81を付け、先頭の0を除いた形(+819012345678)にする |
ハッシュ化したメールアドレス | 小文字にして前後の空白を除いてから、SHA‑256の64文字の16進数にする | ハッシュ化した後は中身を確かめられない。ハッシュ化の前に整える |
ハッシュ化した電話番号 | +と国番号を含むE.164の形にしてから、SHA‑256の64文字の16進数にする | 同上。国内の形のままハッシュ化しない |
GAID | 有効なGoogleの広告ID。ハイフンを除かず、ハッシュ化しない | Androidの端末の広告ID。iOSの広告ID(IDFA)は識別子に挙がっていない |
電話番号の変換の例は、国際的な番号の形式(E.164)についての当社の説明で、OpenAIの資料に日本の番号の例はありません。開発者向けドキュメントは、メールアドレスのドット(.)やプラスの後ろの部分(+tag)を削らないこと、ハッシュ化は末尾の改行を含めずに行い、Base64ではなく16進数で送ることも書いています。
ファイルを作るときの当社の提案です。
- 列は識別子だけにし、氏名や購入額などは入れない(ヘルプが挙げるのは識別子の列名だけで、ほかの列を入れてよいかは書かれていない)
- 日本語の入った別の表から書き出す場合は、UTF-8で保存し直す(ヘルプも、ほかのツールから書き出したときは保存し直すよう書いている)
Ads Managerでの作成手順と状態の見方
ヘルプの手順は次のとおりです。
- Ads Managerの左のメニューで「Tools」を開く
- 「Audiences」を選ぶ
- 「Create audience」を選ぶ
- オーディエンスの名前を入れる
- ファイルをアップロードする。TXTの場合は識別子の種類を選ぶ。見出しのあるCSVは、見出しから種類が判断される
- 内容を確かめて「Create」を選ぶ
作成後は、処理が終わるまで使えません。ヘルプは、通常20〜30分ほどで、ファイルの大きさで変わるとしています。状態の意味は次のとおりです。
状態 | 意味 |
|---|---|
Processing | 処理中で、まだ使えない |
Ready | 処理が終わり、使える。一致した利用者が25,000人未満なら「Exclusion only」の注記が付き、除外にだけ使える |
Failed | ファイルを処理できなかった。文字コード(UTF-8)・識別子の種類・大きさと形式を確かめてやり直す |
Upload pending・Indexing・Publishing など | 準備の途中で、まだ使えない |
アップロードした行数と、最終的に一致した人数は違います。ヘルプは、無効な値、重複した値、一致しなかった識別子は数えないと書いています。開発者向けドキュメントによると、APIで返る人数は「25k_100k」のような幅で示され、正確な一致の人数は公開されません。25,000人は公開された計画上の基準で、プライバシー保護の仕組みが正確な境界に影響し得ること、25,000件をアップロードしても十分な人数になるとは限らないことも書かれています。
どれだけの行数があれば25,000人に届くかの目安は、公式にありません。社内の計画では、「リストの行数」ではなく「Readyになった後の Exclusion only の注記の有無」で包含に使えるかを判断します(当社の提案)。
キャンペーンと広告グループでの使い方
包含・除外(キャンペーン)
ヘルプの手順は次のとおりです。
- Ads Managerでキャンペーンを作成するか、編集を開く
- キャンペーンの設定で「Custom audiences」の項目に進む
- 配信の対象を選んだオーディエンスに限るなら「Include audience」で、Readyのオーディエンスを1つ以上選ぶ
- 選んだオーディエンスを対象から外すなら「Exclude audience」で、Readyのオーディエンスを1つ以上選ぶ
- 設定を確かめて保存する
組み合わせの結果は次のとおりです。
設定 | 配信の対象 |
|---|---|
包含だけ | 包含したオーディエンスの少なくとも1つに入る人だけ |
除外だけ | 広く配信の対象になり、除外したオーディエンスのどれかに入る人を除く |
包含と除外 | 包含したどれかに入る人から、除外したどれかに入る人を除く。除外した後の人数も25,000人以上が必要 |
同じオーディエンスを、1つのキャンペーンで包含と除外の両方に設定することはできません。開発者向けドキュメント(Targeting)は、地域・プラットフォーム・オーディエンスの設定は組み合わせて働き、どれか1つに当てはまってもほかの設定を上書きしないと書いています。包含したオーディエンスに入る人でも、キャンペーンの地域の条件に合わなければ対象にならない、と当社は読んでいます。
入札調整(広告グループ)
ヘルプの手順は次のとおりです。
- Ads Managerで広告グループを作成するか、編集を開く
- 「Advanced settings」を開く
- 「Audience bid adjustments」に進み、「Add multiplier」を選ぶ
- Readyのオーディエンスを選び、0.1倍から10倍の間で倍率を入れる
- 必要なら倍率を追加し、広告グループを保存する
倍率は、利用者がそのオーディエンスに当てはまるときに、広告グループの上限入札を上げ下げします。複数のオーディエンスに当てはまる人には、いちばん高い倍率が使われます。倍率は、誰に配信するかを決めません。
開発者向けドキュメント(Bidding & Budgets)では、入札調整は固定の入札(fixed_bid)でだけ使い、「成果を最大化(Maximize Results)」では設定しません。APIで切り替えるときは倍率を外し、固定の入札に戻すなら倍率を入れ直します。Ads Managerで同じ制約があるかはヘルプに書かれていませんが、Ads Managerでは対象となる新しい広告グループで「Maximize results」が既定で選ばれます(手動は「Manual: Max bid」)。入札調整を使うなら、入札方法の欄も確かめます(当社の提案)。
日予算と固定の入札を組み合わせるキャンペーンでは、日予算を、入札調整を含めた実際の入札の最高額より低くできません(日予算のヘルプ)。大きな倍率は日予算の下限にも関わります。入札方法との関係は入札戦略の記事で扱っています。
使いどころの例(当社の提案)
ヘルプが挙げる例(既存の顧客、条件に合う見込み客、最近の購入者、価値の高い顧客、優先度の低い層)をもとに、国内の広告主での使いどころを整理しました。
目的 | 使い方 | 向く規模 | 注意(当社の見解) |
|---|---|---|---|
新規の獲得に費用を寄せる | 既存の顧客・契約中の顧客を除外 | 小さいリストでも可 | 既存の顧客に一切表示されない前提にはしない(よくある質問を参照) |
購入直後の人への同じ案内を避ける | 直近の購入者を除外 | 小さいリストでも可 | 更新しないと古くなる。更新の頻度を決める |
商談中・資料請求済みの相手を外す(B2B) | 商談中・リードのリストを除外 | 小さいリストでも可 | 営業の管理表と同じ時点のリストにする |
既存の顧客に追加の購入・上位プランを案内する | 既存の顧客を包含したキャンペーン | 一致25,000人以上 | 広告文とLPを既存の顧客向けに書き分ける |
価値の高い顧客には入札を強める | 広告グループで入札を2倍などに | 一致25,000人以上 | 表示が増えるとは限らない。当てはまらない人にも配信される。費用の変化も見る |
一致した利用者が25,000人に届かないリストは、除外から始めます。除外の使い方はB2B事例の記事でも触れています。アプリの既存利用者をGAIDで除外する考え方はアプリの記事にあります。
効果の測り方にも注意が要ります。効果測定のヘルプ(Measure Results)が挙げる内訳(Segment)はDevice・Country・Platformで、オーディエンス別の内訳はありません。包含したオーディエンスの成果を見たいなら、そのためのキャンペーンを分け、キャンペーン単位の数字で見ます(当社の提案)。入札調整の効果は同じ広告グループの中では切り分けにくいため、変更の日時と倍率を記録し、前後の比較は参考として読みます。レポートの読み方はレポートの見方の記事で扱っています。
リストの更新と管理
ヘルプによると、作成したオーディエンスは、作り直したり、使っているキャンペーンや広告グループを設定し直したりせずに、Ads Managerで人を追加・削除・置き換えできます。開発者向けドキュメントには、APIでの操作がより詳しく書かれています(追加・削除のほか、次の操作)。
操作(API) | 内容 |
|---|---|
Replace | ファイルの内容で全体を置き換える。IDとキャンペーン・広告グループからの参照は保たれ、処理中は前の内容が使われる |
Merge | 2〜64のオーディエンスをまとめた新しいオーディエンスを作る。元の更新は反映されず、既存のキャンペーンも自動では切り替わらない |
Archive | 使わなくなったオーディエンスをアーカイブする。元に戻せず、キャンペーンの包含・除外や入札調整に使えなくなる |
APIでは、要求が受け付けられても処理が終わったことにはならず、操作が終わってから次の変更を送るよう書かれています。また、包含のオーディエンスから人を外す、除外のオーディエンスに人を足すなどで、使っているキャンペーンの残る人数が足りなくなる変更は、APIが拒否することがあります。Ads Managerの画面でMergeやArchiveが使えるかは、ヘルプに書かれていません。
運用では、次の決めごとが要ります(当社の提案)。
- 更新の頻度と担当:例えば「直近の購入者」は毎週、既存顧客は毎月など、目的に合わせて決める
- 差分か置き換えか:差分の管理が難しい場合は、全体を置き換える
- 名前の付け方:「既存顧客_除外用_2026年9月末」のように、用途と時点を名前に入れる
- 使っている場所の一覧:どのキャンペーン・広告グループで、包含・除外・入札調整のどれに使っているか
代理店に作業を任せる場合、リストのファイルを誰が作り、どう受け渡し、使った後にどこで保管・削除するかも決めます。OpenAIがアップロード後にファイルを削除しても、手元のファイルは残ります。Ads Managerの権限の付け方は権限・ユーザー管理の記事で扱っています。
この記事で分からないこと
- 日本のアカウントで使えるか。 国別の記載はなく、使わないよう案内されているのはEEA・スイス向けのキャンペーンだけです
- 一致した人数が、広告が表示され得る人の数と同じか。 広告が表示され得るのはFree・Goの利用者などですが、一致した人数がそれを考えた数かは書かれていません
- 利用者が広告のパーソナライズをオフにしている場合の扱い。 包含・除外・入札調整がその利用者にどう働くかは書かれていません
- Ads Managerの画面での規模の表示。 「Exclusion only」の注記のほか、一致した人数がどう示されるかは書かれていません
- Ads Managerで「成果を最大化」と入札調整を組み合わせられるか。 開発者向けドキュメントでは固定の入札だけです
- 作成したオーディエンスの保存期間。 ヘルプにあるのは、ファイルの削除(通常24時間以内)だけです
- サイトの訪問者から作るオーディエンス、類似のオーディエンス、オーディエンス別のレポート。 10月29日時点の公式資料に説明はありません
準備のチェックリスト
- [ ] 使う目的(包含・除外・入札調整)を決めた
- [ ] 自社で集めたデータか、通知・同意・禁止データの条件をプライバシー・法務の担当と確かめ、承認の記録を残した
- [ ] 列を識別子だけにし、半角にそろえ、電話番号を+81から始まる形にしてUTF-8で保存した
- [ ] ハッシュ化する場合は、整えた後の値をSHA-256(64文字の16進数)にした
- [ ] 作成後にReadyと注記を確かめ、包含に使えるかを判断した
- [ ] EEA・スイスを対象にするキャンペーンで使っていないことを確かめた
- [ ] 更新の頻度・担当・名前の付け方・使っている場所の一覧を決めた
よくある質問
Q. Googleの顧客リストやMetaのカスタムオーディエンスのデータを、そのまま使えますか。 ほかの媒体のオーディエンスを取り込む方法は、公式資料に書かれていません。使えるのは、自社が持つ識別子のファイルです。ほかの媒体用に書き出したファイルも、列名・電話番号のE.164・SHA-256がChatGPT広告の規則に合うかを確かめます。開発者向けドキュメント(Targeting)も、電話番号の整え方がほかのAPIと同じだと思い込まないよう書いています。
Q. ハッシュ化すれば、同意を確かめなくてもアップロードしてよいですか。 そうは書かれていません。開発者向けドキュメントと Ad Tools Terms は、自社のデータであること、必要な通知・同意・法的根拠を得ていることを求めており、ハッシュ化したデータをその例外とする記載はありません。ハッシュ化は送る形の条件で、使ってよいかの判断の代わりにはなりません(当社の見解)。国内の法令に照らした確認は別に行います。
Q. 一致した人数が25,000人に届かない場合、どうすればよいですか。 除外には使えます。包含や入札調整に使いたい場合は、メールアドレスに加えて電話番号など別の識別子も同じオーディエンスに入れる方法があります。ヘルプは1つのCSVに種類の違う識別子を混ぜられるとし、開発者向けドキュメントは、同じ人を指す識別子は1人として数えると書いています。人数が増えるかは保証されません。届かない場合は、除外と、広告文・LPで誰向けかを明示することを組み合わせます(当社の提案)。コンテキストヒントは配信を絞る設定ではありません。
Q. オーディエンスに誰が含まれたかを確かめられますか。 できません。Ads Managerは一致した個々の利用者を表示せず、APIでも人数は幅で示され、個々の結果は返りません。規約は、オーディエンスやレポートのデータを使ってOpenAIの利用者を特定・再特定することも禁じています。
Q. 既存の顧客を除外したのに、広告を見たと言われることはありますか。 あり得ます。除外が効くのは、リストの識別子がChatGPTの利用者と一致した人です。顧客がリストとは別のメールアドレスや電話番号でChatGPTを使っていれば、一致しないと考えられます(当社の見解)。Ad Tools Terms も、特定の人がオーディエンスに含まれるかどうかを保証しないと書いています。ログインしていない状態で表示される広告に除外がどう働くかも、公式資料に書かれていません。社内では、除外を「既存の顧客に一切表示しない仕組み」と説明しないようにします(当社の提案)。
まとめ
- カスタムオーディエンスは顧客・見込み客の識別子のリストから作り、包含・除外(キャンペーン)と入札調整(広告グループ)に使う
- 包含と入札調整は一致25,000人以上(推奨10万人以上)、除外は小さいリストでも可。行数ではなく一致した人数で判断する
- アップロードの前に、自社のデータか、通知・同意・承認があるか、禁止データに当たらないかを確かめる(Ad Tools Terms、2026年10月21日公開)。日本のアカウントで使えるかは未確認
- ファイルはUTF-8のCSVかTXT。日本の電話番号は+81から始まるE.164の形にし、全角の文字を半角にそろえる
- 入札調整は配信の対象を変えない。開発者向けドキュメントでは固定の入札でだけ使える
- 更新の頻度・担当・名前の付け方を決め、使っている場所を一覧にする
自社の顧客リストを除外・包含のどちらに使えるかを整理したい場合は、リストの件数と識別子の種類(メールアドレス・電話番号など)、広告で狙いたい相手をお手元に用意のうえ20分の無料相談をご利用ください。リストのファイルそのものはお送りいただく必要はありません。
出典
- Set up Custom Audiences for your Campaign(識別子、3つの使い方、25,000人と10万人の推奨、集団単位の設定、ファイルの条件、作成手順、処理時間、状態、行数と一致の違い、包含・除外の手順と組み合わせ、入札調整の手順と倍率、ファイルの削除、識別子の書き方、EEA・スイス)
- Custom Audiences(開発者向け)(データの使い方の要件、EEA・スイスで非対応、APIキーと広告アカウント、操作の種類、ハッシュ化の前の整え方、人数の幅、25,000人の目安の性質、更新・置き換え・統合・保管、残る人数の条件)
- Targeting(開発者向け)(設定の組み合わせ、除外の優先、包含と入札調整の違い、電話番号の整え方)
- Bidding & Budgets(開発者向け)(入札調整は固定の入札でだけ使う、成果を最大化への切り替え)
- Ad Tools Terms(2026年10月21日公開。オーディエンスのデータの定義と条件、禁止データ、使い方の制限、提供の目的、管理者、保証しないこと、権限の表明)
- Creating campaigns for ChatGPT Ads(キャンペーンの設定項目としてのカスタムオーディエンス)
- Maximize results bid strategy(新しい広告グループの既定の入札方法、Manual: Max bid)
- Daily budgets(日予算と、入札調整を含めた入札の関係)
- Measure Results(レポートの内訳の種類)
- Ads in ChatGPT(表示対象、広告のパーソナライズの設定、EEA・スイス)
いずれも2026年10月29日に本文を確認しています。
変更履歴
日付 | 内容 |
|---|---|
2026年10月29日 | 初版。OpenAIのヘルプセンター6本、開発者向けドキュメント3本、Ad Tools Terms の本文を確認 |
次回確認予定:2026年11月上旬。 サイトの訪問者や類似のオーディエンスの提供、Ads Managerでの規模の表示とオーディエンス別のレポート、Ad Tools Terms の改定を確認します。