CHATGPT ADS GUIDE 12 / 代理店選び

2026年9月最新版

ChatGPT広告代理店の選び方|支援範囲・料金・計測を比較するポイント

ChatGPT広告は2026年3月に始まった媒体です。「実績豊富」を掲げられる会社は、まだどこにもありません。 提供開始から半年ほどで、業種別の相場も確立していません。

支援範囲の分け方と質問リストは株式会社Ikigaiの見解です。特定の会社の優劣を示すものではありません。

この記事の要点

  1. この媒体に「実績豊富」はまだ存在しない。 2026年3月開始で、実績数では比較できない。
  2. 遷移先ページを触れるかで決まる。 広告文と入札だけでは、改善できる範囲が構造的に狭い。
  3. 料率ではなく最低額と内訳を見る。 広告費が小さくなる媒体で、成果報酬型でもない。

読んでほしい人:ChatGPT広告の支援先を探している、または既存の代理店に依頼できるか確認したい担当者。
この記事で扱わないこと:個社の比較やランキング。根拠が揃わないため作成していません。

前提:この媒体で実際に発生する作業

そのため、代理店選びの基準を既存媒体と同じにすると判断を誤ります。見るべきは過去の実績数ではなく、この媒体特有の作業を、どこまで引き受けるかです。

この記事では、依頼範囲を6つに分けて比較する方法と、相談時に聞くべき質問を整理します。

代理店を比較する前に、誰かがやらなければならない作業を洗い出します。ここが曖昧なまま契約すると、後から「それは範囲外です」となります。

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作業

この媒体特有の難しさ

1

出稿準備

アカウントの国・通貨・タイムゾーンは後から変更できない。本人確認と請求設定が要る

2

文脈設計

キーワードではなくコンテキストヒント。完全一致でなく配信も保証されない

3

広告制作

広告文・画像に加え、遷移先ページも配信の材料になる

4

計測実装

Pixel/Conversions API。イベント不一致だとレポートが0のまま

5

配信後の改善

目的・課金方式・コンバージョンイベントは作成後に変更できない

6

継続判断

母数が溜まりにくい。撤退・継続の線引きが要る

このうち3と4は、社内のサイト担当や制作会社の領域にまたがります。 代理店がどこまで踏み込むかで、必要な社内工数がまったく変わります。

図1:依頼範囲を6つに分けて比較する。区分は株式会社Ikigaiの整理。
図1:依頼範囲を6つに分けて比較する。区分は株式会社Ikigaiの整理。

比較する6つの範囲

上の作業をそのまま比較軸にします。「やる/やらない/助言のみ」で埋めてください。

範囲

聞くこと

出稿準備

アカウントは自社名義か代理店名義か。本人確認・請求設定は誰が行うか

文脈設計

コンテキストヒントを誰が書くか。自社の顧客ヒアリングまで入るか

広告制作

広告文・画像の制作は含むか。遷移先ページの修正提案まで入るか

計測実装

Pixel設置を代行するか、手順提示までか。CAPIは対応するか

改善

変更の頻度と、変更ログの残し方

継続判断

何を見て継続・撤退を判断するか。判定日を先に決めるか

特に確認したい:広告アカウントの名義

ここは後から揉めやすい点です。

自社名義であれば、契約終了後もデータと設定が残ります。代理店名義の場合、移管できるかを契約前に確認してください。

OpenAIの代理店運用では、クライアントの広告アカウントごとにAPIキーを使い、キーはサーバー側のシークレット管理で扱うのが公式の想定です。広告アカウント単位で分離されていることを確認しておくと安全です。

依頼した後の作業の分担と、代理店に渡す権限の種類は自社運用と代理店の分担の記事で整理しています。

特に確認したい:遷移先ページ

ChatGPT広告では、広告の選択に遷移先ページの内容が使われます。出典:Ads in ChatGPT: The Basics

つまり、遷移先を触れない契約だと、改善できる範囲が構造的に狭くなります。「広告文と入札だけ調整します」という契約でどこまで動かせるかを、相談の段階で確認してください。

また広告ポリシーは、広告文・画像・遷移先ページのすべてを審査対象としています。遷移先の内容が理由で否認されることがあります。

料金の見方

分けて見る3つ

費目

内容

広告費

媒体への支払い。日本円の最低日予算は2,500円

運用支援費

設計・入稿・調整・レポート

制作・実装費

広告文、画像、遷移先の修正、計測の実装

広告費に対する料率だけで比較しないでください。 この媒体では広告費が小さくなりがちです。日予算2,500円から始めると、月の広告費は数万円規模です。料率20%でも金額は小さく、代理店側の工数と釣り合いません。

結果として、固定の最低額が設定されるのが一般的です。その最低額に何が含まれるかを、上の6範囲で確認します。

予算規模と判断の関係

公式はCPCキャンペーンの初期上限入札として1クリックあたり3〜5ドルを推奨しています。仮にこの水準で落札されるなら、日予算2,500円で買えるのは1日あたり数クリックです。

広告運用では、直近7日のクリックが100件に届かないうちはCTR・CVRの優劣を判断できません。最低予算で回しても判定に必要な母数に届かない可能性があるということです。

このため、相談時には次を聞いてください。

  • いくらの予算で、何を判断できると考えているか
  • 判断できないと分かった場合、どう提案するか

「最低予算から始めましょう」とだけ言う会社と、「その予算では何が分かって何が分からないか」を先に説明する会社では、後の進み方が変わります。

計測の確認(ここで差が出る)

この媒体で最も実務的な差が出る部分です。次を聞いてください。

  1. Pixelの設置は代行するか、手順提示までか
  2. Google Tag Manager経由での設置に対応するか(公式に可。初期化とイベント呼び出しを妨げないことが条件)
  3. Conversions API に対応するか(サーバー側送信。opprefの受け渡しが要る)
  4. どの標準イベントを使うか(lead_created、order_created など。カスタムイベントはコンバージョン最適化の目標にできない)
  5. アトリビューション窓をいくつに設定するか(クリックスルー7/14/30日、ビュースルー0/1日)
  6. GA4との差が出たとき、どう説明するか

5番目は見落とされやすい項目です。 窓の設定で同じ配信でもConversions合計が変わります。レポートにのみ影響し、最適化・入札・課金は変わりません。社内で数字を共有する前に揃えておく必要があります。何をどう確認するかは効果測定の記事で扱っています。

出典:Measure Results

実績の聞き方

「ChatGPT広告の実績」を数で比較するのは、現時点では意味が薄いと考えています。媒体が新しく、公開されている事例も限られるためです。

代わりに聞けることがあります。

  • 自社で出稿しているか。 出稿していれば、管理画面の挙動を知っています
  • 仕様変更をどう追っているか。 公式ヘルプは日単位で更新されています(例:2026年9月19日時点で、計測のページは同日中に更新されていました)
  • うまくいかなかった事例を説明できるか。 公開事例でも、739クリックで有望リード0件という報告があります
  • 母数が足りないときにどう判断するか

「保証」を掲げる会社への確認

ChatGPT広告の課金は、クリックまたは表示に対して発生します。目的「Conversions」のキャンペーンでも、公式FAQが明確に書いています。

Does a conversion-optimized campaign mean I pay per conversion? No.

成果報酬型の媒体ではありません。 Bid Cap(上限入札)も、達成できる獲得単価を保証するものではないと公式が明記しています。

代理店側の報酬体系として成果報酬を組むこと自体は可能ですが、媒体の仕様として成果課金があるかのような説明があれば、事実と異なります。

出稿できるかを先に確認する

依頼先を探す前に、自社が出稿できるかを確認してください。ポリシーはv1.6(2026年9月10日更新)です。

  • 金融サービス、医療・健康サービス、法務サービスは米国外は原則禁止
  • 個別の求人・住宅の掲載は禁止(プラットフォームへのリンクは条件付きで可)

出典:OpenAI Ads Policies

これらの業種で「出せます」と言われた場合は、どの条件で可能なのかを書面で確認してください。出稿できるかどうかの確認手順は自社に向くかの記事にまとめています。

審査の段階と否認されたときの対処は審査の記事で扱っています。

相談時の質問リスト

そのまま使える形にしました。

範囲

  1. 6つの範囲(準備・文脈設計・制作・計測・改善・判断)のうち、どこまで含みますか
  2. 遷移先ページの修正提案は含みますか
  3. 広告アカウントは自社名義ですか。契約終了後に移管できますか

料金

  1. 最低契約額と、その内訳を教えてください
  2. 広告費はいくらから提案しますか。その額で何を判断できると考えていますか
  3. 範囲外になるのはどんな作業ですか

計測

  1. Pixelの設置は代行ですか、手順提示ですか
  2. どの標準イベントを使いますか
  3. アトリビューション窓はいくつに設定しますか
  4. GA4と数字が合わないとき、どう説明しますか

判断

  1. 継続・撤退はいつ、何を見て判断しますか
  2. 母数が足りないとき、どう提案しますか
  3. うまくいかなかった配信の例を1つ教えてください

13番目の答え方に、その会社の姿勢が出ます。

よくある質問

Q. 自社運用と代理店依頼、どちらがよいですか。 計測の実装と遷移先の修正を社内でできるなら、自社運用の余地があります。できない場合、そこを引き受ける会社を選ぶ価値が大きくなります。

Q. 実績のある会社はどこですか。 現時点で公開情報をもとに順位をつけられる材料がありません。当社では根拠が揃わないランキング形式の比較は行っていません。

Q. 既存の代理店に頼めませんか。 頼める場合もあります。上の質問リストをそのまま使い、この媒体特有の項目(文脈設計・遷移先・計測窓)に答えられるかを確認してください。

まとめ

  • この媒体に「実績豊富」はまだ存在しない。実績数で比較しない
  • 比較軸は6つ:準備・文脈設計・制作・計測・改善・判断
  • 遷移先ページを触れるかで、改善できる範囲が構造的に変わる
  • 広告費が小さくなる媒体のため、料率ではなく最低額と内訳を見る
  • 計測は差が出る部分。イベント名とアトリビューション窓まで聞く
  • 成果報酬型の媒体ではない。媒体仕様としての成果課金を説明されたら事実と異なる
  • 出稿できない業種がある。依頼先を探す前に確認する

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出典

いずれも2026年9月19日に本文を確認しています(API Partner Setupを除く)。

変更履歴

日付

内容

2026年9月19日

初版。公式ヘルプ・広告ポリシーv1.6・API Partner Setupを確認

次回確認予定:2026年9月26日。 公式ヘルプは日単位で更新されるため、週1回の定点確認に合わせて見直します。

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