CHATGPT ADS GUIDE 27 / 運用体制

2026年9月最新版

ChatGPT広告の自社運用と代理店支援|準備・運用・計測の分担

ChatGPT広告の広告アカウントは、事業者の確認と請求を広告主の情報で行います。当社は広告主が作成して代理店を招待する形を勧めます。

仕様はOpenAIのヘルプセンターで確認しています。分担の整理と提案は株式会社Ikigaiの見解です。

この記事の要点

  1. 広告アカウントは広告主の社員が所有者として作成し、代理店を招待する形を勧めます。 事業者の確認と請求は広告主の情報で行い、国・通貨・タイムゾーンは作成後に変えられないため、決める権限のある広告主が作るのが確実です。なお、ChatGPTの中の「ChatGPT Ads Manager」から開設する場合、代理店による代理の作成はサポート外と公式に明記されています。
  2. 社内に残る仕事があります。 価格や表現の事実確認、LPとサイトの変更、計測タグと同意の管理、有効なリードや受注の判定です。代理店に任せやすいのは、相談場面の設計、広告の制作、配信の監視、レポートです。
  3. 権限は役割ごとに最小限で渡します。 代理店には任せる範囲に応じて閲覧者・メンバー・管理者を使い分け、社内の管理者を必ず1人以上残します。契約終了時の権限の外し方と、社内のOpenAIの組織管理者が関わる場面も先に決めます。

読んでほしい人:ChatGPT広告を自社で運用するか代理店に依頼するかを決めた後、実際の役割分担を決める広告担当者。
この記事で扱わないこと:代理店の選び方と比較の観点は代理店の選び方の記事、出稿の手順そのものは始め方の記事で扱います。

前提:アカウントは広告主が作り、代理店を招待する(当社の推奨)

公式ヘルプ(Ads Manager Beta Account Setup)によると、Ads Managerでのアカウントの開設は5つの段階で進みます。担当の列は当社が勧める形です。

段階

内容

当社が勧める担当

1. アカウントの作成

OpenAIのアカウントでAds Managerに登録

広告主

2. 事業者情報と確認

事業者名・サイト・ロゴ・業種、国・通貨・タイムゾーン、確認用の質問(Persona)

広告主

3. アカウント情報

広告に表示される名前とロゴを設定

広告主(または管理者の権限を持つ担当者)

4. 請求と支払い

請求先の情報とクレジットカードを登録

広告主

5. メンバーの招待

設定の「Users」→「Invite」から、相手がOpenAIにサインインするメールアドレスで招待

広告主

公式ヘルプには、アカウントを作る人について次の記載があります。

  • 1つの事業者につき、アカウントの作成は1人の所有者が行い、所有者がチームのメンバーを招待する
  • 広告主ごとに別のアカウントが必要。複数の広告主を管理する場合は、広告主ごとに上の手順でアカウントを作る
  • ChatGPTの中で使う「ChatGPT Ads Manager」から開設する場合は、代理店が広告主の代わりにアカウントを作ることはサポートされておらず、広告主がアカウントを作った後に代理店を招待する形と書かれている

2つ目は、複数の広告主を扱う場合もアカウントを広告主ごとに分けるという記載で、誰が作成するかまでは書かれていません。

Web版のAds Managerで、代理店が広告主の代わりに作成できるかについては、明確な記載は見当たりませんでした。当社は、事業者の確認と請求が広告主の情報で行われること、国・通貨・タイムゾーンを後から変えられないこと、契約終了後もアカウントを広告主の手元に残せることから、広告主がアカウントを作成し、代理店を招待する形を勧めています。

作成時に決めること

  • 国・通貨・タイムゾーンは、作成後に変更できません。 誤った場合は、アカウントを作り直すことになります
  • 請求の対象になる法人の名義で作成します
  • アカウント名とロゴを設定しないと、広告は配信されません

社内にOpenAIの組織がある場合

会社でChatGPT Businessなどを使っていて、OpenAIの組織(テナント)が既にある場合、アカウントの作成に「Ads Admin」の役割が必要になることがあります。公式のトラブル対応ガイドは、アカウントを作る権限がない場合、社内のIT担当や管理者に管理コンソールで「Ads Admin」の役割を付けてもらうよう案内しています。

分担表:開設から契約終了まで

図1:広告主と代理店の分担の例。OpenAIのヘルプセンターをもとに当社作成。分担は契約内容によって変わります。
図1:広告主と代理店の分担の例。OpenAIのヘルプセンターをもとに当社作成。分担は契約内容によって変わります。

代理店の選び方の記事で挙げた6つの範囲(出稿準備・文脈設計・広告制作・計測実装・改善・継続判断)を、誰が手を動かすかに分けた、当社が考える標準的な分担の例です。「主」は作業を行う側、「確認」は内容を確認・承認する側です。

段階

作業

広告主

代理店

開設

アカウントの作成・事業者の確認

主

準備の支援

開設

請求先・支払い方法の登録

主

―

開設

代理店の招待と役割の付与

主

必要な役割を伝える

準備

商材が広告ポリシーで制限・禁止されていないかの確認

確認

主

準備

価格・効果・比較などの表現の事実確認、国内法の確認

主

論点を挙げる

準備

相談場面・ヒント・広告文・画像の作成

確認

主

準備

LPの修正、審査用クローラーの許可

主(サイト担当)

修正点を提案

準備

Pixel・Conversions APIの設置、同意の取り方

主(サイト・法務)

仕様の提示・検証

配信中

予算・入札・配信状況の監視

確認(予算の上限)

主

配信中

変更ログ・週次のレポート

確認

主

配信中

有効なリード・商談・受注の判定

主(営業)

集計

配信中

続ける・直す・止めるの判断

主

提案

終了

代理店の権限の削除、外部連携の見直し

主

引き継ぎ資料の作成

社内に残る仕事

代理店に依頼しても、次の仕事は社内に残ります。

仕事

社内の担当の例

理由

事業者の確認と請求

経理・管理部門

広告主の名義で行う手続き

表現の事実確認

商品担当・法務

価格・効果・比較の根拠は広告主しか持っていない。国内法の確認も広告主の責任

LPとサイトの変更

Web担当・制作会社

サイトの権限は広告主にある。審査用クローラー(OAI-AdsBot)をブロックしない設定も必要

計測タグと同意

Web担当・法務

成果のデータは、必要な説明と同意のうえで送ると公式が求めている

成果の判定

営業

問い合わせが有効か、受注したかは社内でしか分からない

組織の管理

IT担当

Ads Adminの付与、外部アプリ(HubSpotなど)のアクセス承認

権限の設計

広告アカウントの役割

公式ヘルプ(Managing identity and access for Ads Manager)は、次の役割を定めています。

役割

範囲

できること

付ける相手の例

広告アカウントの管理者(Admin)

1つの広告アカウント

アカウントの管理、利用者・グループの権限の管理

広告主の責任者。運用範囲によっては代理店

メンバー(Member)

1つの広告アカウント

広告の作成・更新(アカウント管理の権限はない)

代理店の運用担当

閲覧者(Viewer)

1つの広告アカウント

見るだけ

経営層、営業、社内の関係者

Ads Admin

組織全体

広告アカウントの作成(既存のアカウントに自動では入れない)

アカウントを作る担当者

グローバル管理者

組織全体

ドメイン、ログインの方針、ディレクトリの管理。広告アカウントの作成も可能

IT担当

押さえておきたい点です。

  • 1つの広告アカウントには、少なくとも1人の管理者が常に必要です
  • 個人に直接付けた役割と、グループ経由の役割のうち、高い方が適用されます。直接の役割を外しても、グループで管理者が付いていれば権限は残ります
  • ChatGPTのワークスペースでの役割は、広告の権限になりません
  • 1人が10以上の広告アカウントに所属すると、自分で新しいアカウントを作れなくなります(招待は受けられます)。多くの広告主を担当する代理店の担当者は注意が必要です

代理店に渡す役割の考え方(当社の提案)

代理店に任せる範囲

渡す役割

レポートの確認・助言だけ

閲覧者

広告の作成・入稿・調整

メンバー

上記に加え、利用者の招待やアカウント設定の変更

管理者

請求や事業者情報に関わる設定を広告主の側に残したい場合は、代理店を管理者にせず、メンバーで運用する方法が考えられます。メンバーが請求の設定を変更できるかなど、役割ごとの細かな操作範囲は公式ヘルプにないため、管理画面で確認してください。

自社だけで運用する場合

代理店を使わず自社で運用する場合も、分担表の「代理店」の欄の作業が社内に移るだけで、作業そのものは減りません。特に次の作業の時間を確保します。

  • 配信開始の直後と予算週の後半に、消化額と配信状況を確認する(予算週は日曜〜土曜で、週の枠を早く使い切ると、有効のままでも止まり得る)
  • 週1回、管理画面のCSVを書き出し、変更ログと合わせてレポートを作る
  • 営業からリードの質を聞き取り、成果の判定に反映する

判断の基準と記録の形はテスト運用の記事で扱っています。

契約を終えるとき

  1. 代理店の担当者の、直接の役割とグループの所属を確認する
  2. 役割を外す。代理店の担当者が唯一の管理者なら、先に社内の管理者を追加する
  3. 外部アプリ(HubSpotなど)の接続や、発行したConversions APIのキーの扱いを見直す
  4. 変更ログ、広告の素材、相談場面の設計資料を引き継ぐ

広告アカウントが広告主の名義であれば、代理店の役割を外しても、配信の履歴やPixelの設定はアカウントに残ると当社は理解しています。

この記事で分からないこと

  • 役割ごとの細かな操作範囲。 公式ヘルプは役割の概要のみを説明しています。管理画面で確認してください
  • 代理店が広告費を立て替える形などの請求の扱い。 公式の開設手順では、広告主が請求先と支払い方法を登録します。営業担当が管理する一部の広告主向けの後払い(請求書払い)の記載はありますが、代理店が広告費を立て替える形の記載は確認できませんでした
  • API連携での運用の詳細。 大規模な運用ではAPIを使う方法もあります。本記事では扱わず、一括入稿とAPIの記事で整理しています

分担を決めるテンプレート

作業

社内の担当者

代理店の担当者

期限

備考

アカウントの作成・事業者の確認

請求の登録

代理店の招待(役割: )

表現の事実確認・国内法

相談場面・広告の作成

LPの修正・クローラー許可

Pixel・Conversions API・同意

配信の監視・週次レポート

有効リード・受注の判定

続ける・直す・止めるの判断

契約終了時の権限削除

よくある質問

Q. 代理店に広告アカウントを作ってもらえますか。 勧めません。ChatGPTの中の「ChatGPT Ads Manager」から開設する場合、公式は代理店による代理の作成をサポートしていないと明記しています。Web版のAds Managerについては明確な記載が見当たりませんでした。事業者の確認と請求は広告主の情報で行われるため、当社は広告主が作成し、代理店を招待する形を勧めます。

Q. 代理店にはどの権限を渡せばよいですか。 任せる範囲によります。広告の作成・調整を任せるならメンバー、利用者の招待やアカウント設定まで任せるなら管理者、助言だけなら閲覧者が目安です。1つのアカウントに少なくとも1人の管理者が必要なので、社内の管理者を必ず残します。

Q. 支払いを代理店経由にできますか。 公式の開設手順では、広告主が請求先とクレジットカードを登録します。営業担当が管理する一部の広告主向けの後払いの記載はありますが、代理店が立て替える形などについて、公式の記載は確認できませんでした。契約の段階で代理店に確認してください。

Q. 複数の代理店や制作会社を招待できますか。 できます。招待は相手のメールアドレスで1人ずつ行い、役割も1人ずつ付けます。なお、1人が10以上の広告アカウントに所属すると、その人は自分で新しいアカウントを作れなくなります(招待は受けられます)。複数の外部の担当者を招待する場合は、誰がどの範囲を変更できるかを分担表で決めておきます。

Q. 途中から自社運用に切り替えられますか。 広告主が所有者なら、代理店の役割を外すだけで切り替えられると当社は考えています(公式に手順の記載はありません)。設定や配信の履歴はアカウントに残ります。変更ログや設計資料の引き継ぎを契約に入れておくと安心です。

まとめ

  • アカウントは広告主の名義で作り、代理店を招待する形を勧める(ChatGPTの中からの開設では、代理店による代理の作成はサポート外と公式に明記)
  • 国・通貨・タイムゾーンは作成後に変更できない
  • 表現の事実確認、LP、計測と同意、成果の判定、組織の管理は社内に残る
  • 代理店には任せる範囲に合わせて、閲覧者・メンバー・管理者を付ける。社内の管理者を必ず残す
  • 契約終了時は、役割とグループ、外部連携、キーを見直す

社内と外部の分担を、自社の体制に合わせて整理したい場合は、関係部署の担当者一覧と、現在の広告運用の体制(社内・外部の分担)をお手元に用意のうえ20分の無料相談をご利用ください。

出典

いずれも2026年9月25日に本文を確認しています。

変更履歴

日付

内容

2026年9月25日

初版。公式ヘルプ9本を本文確認

次回確認予定:2026年9月28日。 アカウントの開設と権限の記載を確認します。

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